滋賀県近江八幡市安土町内野にある『岩戸山 十三仏(いわとやまじゅうさんぶつ)』に登ってきました。
ここは「聖徳太子が山頂の巨岩に不動明王や釈迦如来など緒菩薩十三体を自らの爪で刻んだと伝えられている」磨崖仏(自然の岩壁や露岩、あるいは転石に造立された仏像)がある場所です。
現物は普段見ることができませんが、標高300m程度(実質高低差200m)であり、頂上からは近江八幡市街から琵琶湖までが一望できるので、お手軽ハイキングにお勧めです。
岩戸山 十三仏
場所
近江八幡市と東近江市の境界となっている箕作山(みつくりやま)の南部にあります。
山頂まではほぼ石段で約800段です。そこから小脇山城、箕作山(みつくりやま)、石崎山 瓦屋寺、太郎坊宮の方まで登山ルートが繋がっています(Googleマップの劣化で道が全くわからなくなりましたが・・・)。
登り口・駐車場
近くに目印は無いので、こことしか言えません。県道208号線を走っていると小さな案内表示がいくつかあります。
入口に赤い看板が立ってます。駐車場への入り口は少し狭いですが、奥に10台程度は駐車できるスペースがあります。出入口に獣害対策用の柵が設けられていて閉まっていることもありますが、利用可能です。
駐車場には、十三仏口御堂とトイレがあります。山頂にあるトイレは使用不可なので、ここで済ませてください。
自販機はありません。周辺近くにもありません。山頂にはもちろんありません。事前に飲み物の準備は必須です。
登山道
十三仏までの登山道は迷いようがないくらい整備されています。どちらかというと参道に近くほぼ石段です。全部で900段程度です。
「新四国八十八箇所霊場」だそうですが、似たようなのが全国にあり、ここはほぼ活動が無いようで実態がわかりません。駐車場の御堂のところから入っていくと直ぐにあります。
ここに杖が大量に用意してあるので遠慮なく借ります。
途中にある弘法大師像とお地蔵様。
十三仏まではほぼ石段です。綺麗な石段ではないので登りにくいですが、山道よりは歩き易いです。石仏があちこちにあります。
途中には屋根のついた休憩場所もあります。ここまでで4割くらい。道半ばにもなりません。
このタイプの石仏には、上に番号が書かれています。これだと三十番。最終的には80番くらいまであったような・・・。
立派な石垣が見えたらあと少しです。この上に御堂があります。
巨石の左から十三仏のお堂に登る階段と、右の方に回り込む道があります。まずは階段を上ります。
ここまで歩き慣れている人なら30分程度です。
十三仏からの眺望
上に登ると建物が2つ建っています。この御堂は岩肌を囲って建っています。
この囲ってある場所の岩壁に十三仏が彫られていると思いますが、普段は拝観することができません。
拝観できるのは、毎年4月24日に近い日曜日に行われる千日会の時だけです。
箕作山、太郎坊宮へと続く登山道は、この御堂を通り過ぎた奥から続いています。
十三仏の場所からの眺望。西には瓶割山が見えます。
中央左の森は出雲神社、中央右が繖山の西にある安土町中屋の辺り、その奥の中央から左に近江八幡の市街地、さらに奥が左から岡山・頭山、八幡山、その奥に琵琶湖があり、さらに遠くに霞んで見えるのが比良山地・武奈ヶ岳になると思います。
繖山の方は少し気に隠れますが、中央の平野にこんもりと生い茂っているのが老蘇の森、奥石神社、その奥が観音正寺がある繖山です。
石垣で見晴らし良くなっているので中々の眺望があります。
岩戸山神明
石垣のところで、十三仏への階段を登らず、大岩を右に回ると「岩戸山神明」があります。
ここはこれだけですが・・・。
まとめ
十三仏が拝観できないのは残念ですが、近江八幡市街から琵琶湖、比良山地まで一望できる眺望はなかなかのものです。
十三仏までであれば、ほぼ石段のため、道中に草が生い茂っているとかも無く、気軽に出かけられます。その奥の箕作山の方に向かう場合は、登山道になります。
今回は時間が無かったので、十三仏までの往復で1時間程度でしたが、3時間ほどあれば箕作山、太郎坊宮まで回れるので、再度歩いてみたいと思います。
近江八幡市・東近江市にある聖徳太子由来の場所
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