滋賀県近江八幡市ゆかりの人物紹介、第3回は『聖徳太子(しょうとくたいし)』です。
以前は、聖徳太子と言えば1万円札の人(五千円札の人)ということで誰でも知ってましたが、最近はそこまでの知名度は無いんですかね???ちなみに1万円札は1984年(昭和59年)まで発行されてました。最近は教科書でも「厩戸皇子」で教えるようです。
近江八幡市内だけでもゆかりの場所が多数あります。
聖徳太子(厩戸王・厩戸皇子)
ザックリ年表
- 574年:橘豊日皇子と穴穂部間人皇女との間に生まれた。厩戸皇子。
- 603年:いわゆる冠位十二階を定めた。
- 604年:いわゆる十七条憲法を制定した。
- 607年:小野妹子、鞍作福利を使者とし随に国書を送った。
- 620年:厩戸皇子は馬子と議して『国記』、『天皇記』、『臣連伴造国造百八十部并公民等本記』を編纂した。
- 622年:厩戸皇子は薨御した。享年49歳。
最近の学校では昔のように「聖徳太子」として教えないようです。虚実が怪しいのでそもそも教えてなかったり、厩戸王(聖徳太子)としたり。
個人的には「言い伝え的なところもあるよ」と注釈付きの聖徳太子で良いと思いますけどね。
ウィキペディア・聖徳太子
聖徳太子ゆかりの場所(市内)
これ、多すぎやしないか???
聖徳太子が仏教を広めるために建てたとされる寺院の中には、聖徳太子の名を借りた(仮託)だけで、実は聖徳太子は関わっていない寺院も数多くあると考えられているそうです。1400年前のことですからね。
観音正寺
滋賀県近江八幡市安土町の繖山に、西国三十三所:第三十二番 『観音正寺』があります。「人魚伝説の寺」や「天空の寺院」とも呼ばれます。
1400年前、聖徳太子が繖山の山上にて千手観音を彫み、寺を開かれた。日本で唯一、聖徳太子が人魚のために開基した寺院。
2022年の聖徳太子1400年御遠忌大法会の記念事業として「観音堂」「閼伽井堂」の再建を主とした伽藍整備が進められています。
教林坊
観音正寺がある繖山の麓にあります。
紅葉スポットとして有名な教林坊は、推古13年(605年)に聖徳太子によって創建されたとされています。『石の寺』とも呼ばれます。
岩戸山 十三仏
「聖徳太子が山頂の巨岩に不動明王や釈迦如来など緒菩薩十三体を自らの爪で刻んだと伝えられている」磨崖仏(自然の岩壁や露岩、あるいは転石に造立された仏像)がある場所です。
長光寺(花ノ木寺)
聖徳太子建立四十九院の寺院の一つです。
境内にあるハナノキの巨木は、日本最南限に生息するハナノキで近江八幡市の天然記念物に指定されています。
老蘇の森(奥石神社)とセットで安産祈願の寺院です。
老蘇の森
万葉の昔から歌に詠まれてきた名高い森で、国の史跡に指定されていますが、森の端を新幹線と国道8号線がぶった切ってます。森の中に「奥石(おいそ)神社」があります。
「聖徳太子が諸国御巡歴の途中老蘇の森に立ち宿りし時、その妃高橋姫がご難産であったので奥石神社に御祈願になったところ忽ちご安産なされたという古伝」
長命寺
西国三十三所第31番札所。天台宗系単立。聖徳太子の開基と伝わっています。
近江八幡市内の寺と言えば、観音正寺と長命寺が有名ですが、観音正寺が綺麗な公式HPを作成しているのに対して、長命寺は公式HPがありません。しかしながら、歴史的建造物など見どころが多い寺です。しかも無料。
比牟礼山 願成就寺
飛鳥時代・推古天皇が在位していた619年に聖徳太子により開基された寺院と伝わっています。聖徳太子が請願し建立した近江48伽藍の最後の一寺といわれ、請願が成就されたことから願成就寺と号されたとのことです。
行ったことが無いのでそのうち。
聖徳太子ゆかりの場所(滋賀県内)
太郎坊宮(東近江市)
正式名称は阿賀神社。近江八幡市から八日市駅(東近江市)に向かう近江鉄道に乗っていると、途中で山の斜面の岩肌に大きな神社が見えます。「勝運の神」ということでスポーツ選手の参拝も多いです。
瓦屋寺(東近江市)
瓦屋禅寺が正式名称。太郎坊宮から少し山の中に入った場所にあります。聖徳太子が山中の土を用いて瓦を造らせ、大阪の四天王寺建立の際に用いたというのが寺名の由来。紅葉の名所として人気。
御沢神社(東近江市)
聖徳太子が蘇我馬子に命じてこの一帯を開墾されたとき、用水の溜め池として清水(きよみず)池・白水(はくすい)池・泥水(にごり)池をつくり、神社を創建したと伝わる。
釈迦山 百済寺(東近江市)
湖東三山の一つとして秋の紅葉が有名な百済寺は、聖徳太子によって百済人のために創建されたとされる古刹です。戦国時代に六角氏側に付いたため、織田信長に焼き討ちされたという歴史を持ちます。
なんせ1400年前の事なのでどこまでが本当かわからないですが、聖徳太子開基とされている寺が非常に多い地域です。しかも安産から長寿まであります。ここで取り上げた以外にもいくつかあるようです。
日本遺産「西国三十三所(さいこくさんじゅうさんしょ)観音巡礼」に含まれる、長命寺と観音正寺が見どころが多いですが、2つとも山の上なので登るのに覚悟が必要です(車で近くまでは行けますが)。
2021年~2022年は、聖徳太子没後1400年の節目の年ということで、ゆかりの地域や寺では様々な行事が予定されているようです。
聖徳太子ゆかり寺社朱印巡り
東近江地区の2市2町(近江八幡市、東近江市、日野町、竜王町)にある聖徳太子ゆかりの11社寺で、2021年10月1日から「近江聖徳太子霊跡」朱印を授与する御朱印巡りが始まります。
概要
- 台紙は、自治体ごとに色分け
- 中央に各社寺独自の「以和為貴(尊)」の印、右側に共通印
- 各社寺に台紙一万枚
- 一枚三百円
- 2023年12月まで
近江八幡市(白)
- 観音正寺
- 長命寺
- 長光寺
- 願成就寺
東近江市(紫)
- 太郎坊宮
- 瓦屋禅寺
- 市神神社
- 石馬寺(五個荘)
- 百済寺
竜王町(緑)
- 竜王観音禅寺
蒲生郡日野町(赤)
- 正明寺
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