近江八幡市から離れての番外編です。滋賀県東部の紅葉の名所と言えば、「永源寺」と「湖東三山(龍應山 西明寺、松峰山 金剛輪寺、釈迦山 百済寺)」です。
近江八幡市からの距離は全て大差なく、車で45分~1時間程度です。今回はわずかに一番近い「百済寺」に行ってみました。湖東三山の中では一番南、永源寺の北になります。
百済寺は、近江八幡市ゆかりの人物である聖徳太子と織田信長、両名と縁がある古刹です。
釈迦山 百済寺
釈迦山 百済寺 概要
滋賀県東近江市にあり、龍應山 西明寺、松峰山 金剛輪寺と合わせて湖東三山と呼ばれ紅葉の名所となっています。
推古天皇の時代に聖徳太子によって百済人のために創建されたとされる古刹。戦国時代、六角側に付いたため、織田信長に焼き討ちされて壊滅。石垣や石仏は安土城築城のために運び出されたと言われています。
- 駐車料金:無料(乗用車 220台)
- 拝観時間:8時~17時
- 定休日:無休
- 拝観料:大人 600円、中学生 300円、小学生 200円
駐車場にある売店「うえきの茶屋」の営業時間・営業日は異なります。
札所・霊場
- 近江西国観音霊場第十六番
- 神仏霊場第141番(滋賀第9番)
- 湖国十一面観音霊場第十番
- 聖徳太子御遺跡第三十四番
- びわ湖百八霊場第64番
- 湖東二十七名刹第十一番
- 百寺巡礼第35番(五木寛之)
- 井伊家ゆかりの16社寺第十六番
近江八幡市ゆかりの人物3『聖徳太子』
近江八幡市ゆかりの人物2『織田信長』
場所・アクセス
- 住所:〒527-0144 滋賀県東近江市百済寺町323
駐車場までは少しだけ山道を登ります。どこかのコメントで細いと書いてあったけど、大型バスでも登れるくらいなのでそれほどでもありません。大型バスとすれ違う場合だけ要注意です。
名神高速道路からだと、最寄りICは湖東三山スマートIC。ただし、北陸、名古屋方面からは湖東三山で降りればいいですが、大阪・京都方面からだと手前にあるのは八日市ICです。どっちがいいかは微妙。
近江八幡市から行く場合もなかなか微妙な位置で、私は能登川・五箇荘・湖東経由で行きましたが、時間帯によっては八日市経由の方が早いはず。
11月3連休中日の9時くらいに到着。駐車場はほぼ埋まってました。ただ新型コロナウイルスの感染拡大中ということで、例年であればもっと混雑しているはず。11時までには帰りましたが、その時間でもそれほど駐車待ちは発生していませんでした。
2020/11/22の紅葉
最初に百済寺の大まかな地図を見ておきましょう。
駐車場は表参道を半分ほど登った場所にあります。そのため、ここから本堂の方だけに行くと、入り口の赤門や極楽橋を見ることはできません。
拝観料が必要となるのは、駐車場上の表門にある受付から先です。
所要時間
- 駐車場~本堂のみ:1時間
- 駐車場~赤門を追加:2時間まで
これくらいの時間を見込んでおけばいいでしょう。
トイレは駐車場にある売店と、通用門を抜けたところにあります。受付から本堂までにはないので下で済ませてから登りましょう。
駐車場から通用門を抜けた広場には桜が。
季節外れではなくこの時期に咲く桜で「長寿桜」と呼ばれているそうです。見頃は10月上旬から2月上旬ころ。
受付の横に貸し出し杖があります。ただここから上はそれほど急な石段とかではないので、元気な人は不要かな。
受付から入ると直ぐに「喜見院(きけんいん)の庭園」があります。
庭園の後ろの山。
庭園を見下ろしたところ。地面が真っ赤な落ち葉で埋め尽くされてました。
水と一緒に流れる紅葉。他にも庭園の緑の苔と赤い落ち葉のコントラストとかが楽しめます。
全体的に地面を埋め尽くす落ち葉が綺麗だった感じ。
各時期によって異なる景色が見られます。
あと、今回は行かなかったのですが、駐車場から下の赤門までの紅葉も良さそうです。
庭園を登ったところから近江地方が一望できます。右から安土城跡、繖山(観音正寺)、太郎坊宮、左の方に三上山、奥には琵琶湖を超えて比叡山(中央奥)、比良山系(右奥)まで見えます。
参道は石段でまっすぐ登っていきます。石段がきつい人は、なだらかな上り坂で登ることもできます。ただし距離は当然長いです。
仁王門と大草鞋(わらじ)。金剛力士像は修繕中で不在でした。
ここから少し上ると本堂があります。
織田信長の焼き討ちで壊滅したこともあり、1650年に竣工された現本堂はそれほど大きくありません。五重塔も跡しか残っておらず、歴史がある割に建造物は少ないです。
「千年菩提樹」。信長の焼き討ちで焼損したものの、残った幹の周囲から再び蘇ったそうです。
他には「鐘楼」が残っています。誰でも自由に突けるようになってます。百済寺の梵鐘は、余韻の長さと音色の美しさで昭和の名鐘と言われているそうです。
まとめ
織田信長による焼き討ちで壊滅したということもあるためか、建造物は少なめですが、一直線にまっすぐ登っていく参道に歴史を感じます。高低差のある庭園に沿って道が付けてあり、様々な方向からの景色が楽しめます。
秋の紅葉も良いですが、紅葉であれば近くの永源寺、金剛輪寺の方が見応えがある気がします。百済寺は新緑の頃の方が良いかもしれません。
(西明寺は行ったことがあるような、無いような、記憶が・・・)
売店・名物・ロケ地
駐車場の売店
「よもぎ餅」、「松茸ご飯」、「近江牛コロッケ」、「松茸フライ」、「赤こんにゃく」などが売られてました。
新名物・百済寺樽(日本酒)
飛び出し坊やではなく、飛び出し坊主が抱えて走るのは「百済寺樽」という日本酒です。
「百済寺」で醸造され、幕府や朝廷に献上されていたお酒が、2017年に444年の時を経て復活とのこと。
御朱印を受け付けている駐車場上にある寺務所の横で購入可能です。また、百済寺からすぐ近くにある道の駅「あいとうマーガレットステーション」でも購入可能です。
ロケ地情報
百済寺は映画などのロケ地として使われています。特に有名なのは映画「関ヶ原」です。伏見・石田屋敷という設定で使われています。
百済寺・公式HP
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