滋賀県近江八幡市安土町東老蘇にある「奥石神社(おいそじんじゃ)」と「老蘇の森(おいそのもり)」を紹介します。
NHK BSプレミアムの時代劇「立花登青春手控え3」のロケ地となったということなので、どんな所か行ってきました。
ちなみに「奥石」も「老蘇」も、読み方は「おいそ」です。「奥石(おいし、おくいし、おくし)」とか読みそう。まず読めないですね。
「奥石神社」と「老蘇の森」
アクセス・駐車場
場所
場所はJR安土駅から南東に3kmほどの距離で、国道8号線と東海道新幹線が並んで走っている横になります。北には繖山の観音正寺、紅葉が有名な教林坊があります。
住所:〒521-1332 滋賀県近江八幡市安土町東老蘇1615
国道8号線を近江八幡市から彦根方面に走っていると、突然右手に森が出現します。そこが「老蘇の森」です。「奥石神社」も大きな看板が出ています。安産の祈願に来られる人が多いようです。
駐車場(無料)
安土駅から近江八幡市のコミュニティバスでも来られますが、通常は自家用車でしょう。
国道8号線を走っていると案内板が出ているので、入り口はわかりやすいです。100mほど入ると駐車場があります。
でも、ここに停めるのはあまりお勧めしません。小さい子供連れとか、足が悪い人はこの駐車場が多少近いですが、こちらは東参道で、表参道はもう少し奥に入ったところにあります。
ここから急激に道が狭くなるので、気を付けて進みます。道が細いのが苦手な場合、ここの駐車場に車を置いて歩いて行った方が無難です。200mほどです。
ちなみにこの道は「旧中仙道」とのことです。8号線と新幹線を超えた反対側は、観音正寺の麓に繋がっている歴史ある道です。
正面の大鳥居。この鳥居をくぐって、少し入ったところの左手に東参道と同じくらい停められるの駐車場があります。車でくぐるのか?って気はしますけどね。
奥石神社(おいそじんじゃ)
老蘇の森に囲まれた神社です。繖山(きぬがさやま)を神体とする最も古く原始的・根源的な神社です。安産延寿、狩猟、農耕の神様です。
参道
こちらが表参道です。この左が駐車場になってます。森の中を通り抜けていく感じです。
やはりここも台風の被害を受けたようで、倒木がありました。沙沙貴神社や賀茂神社に比べると被害は少なかったようです。
「御神木杉」とのことで立派な杉の木です。奥は「吉住稲荷社」です。
さらにその奥は森が広がっています。
社殿
こちらが拝殿。
印象的だったのは、玉砂利が敷き詰められているのですが非常に綺麗に掃いて、線の後が付いています。歩くのが申し訳ないくらいです。
池もあります。紅葉する木はあまりありません。
こちらが本殿です。
本殿は天正9年(1581年)に織田信長が家臣柴田家久(勝家の一族)に命じて造営させたもので 国指定重要文化財です。1581年といえば、本能寺の変の前年で、織田信長がそれいけどんどんだった時期ですね。
参拝は無料です。お賽銭を・・・。
祈願は社務所で受付。この日は11月なので七五三の方が一組来ておられました。
柴田勝家と言えば瓶割山も
老蘇ノ森(おいそのもり)
歴史
万葉の昔から多くの歌人や旅人によって歌に詠まれ「歌枕」としても名高い森です。
「今から約2300年前 孝霊天皇の御世に石辺大連(いしべのおおむらじ)という人が神の助けを得て松、杉、檜などの苗木を植え祈願したところ、たちまち生い茂り大森林になったと伝えられている。」
平安時代には既に広く知られていて和歌などで多く詠まれていたり、中仙道の名所として多くの旅人の憩いの場所になっていたようです。
- 「夜半ならば 老蘇の森の郭公 今もなかまし 忍び音のころ」 本居宣長
- 「きえねたゞ 老曽の森の 秋風も 心にかよふ 袖の上の露」 太田道灌
- 「あづま路の 思い出にせん 郭公 老蘇の杜の 夜半のひとこえ」 大江公資
老蘇の森を探索
昔は現在の数倍の大きさがあったそうですが、時代とともに小さくなっていったそうです。それでも森の中に入ると薄暗く、鳥の鳴き声がしてきます。
奥石神社の横や、後ろから適当に森に入っていけますが、特に遊歩道があるわけではありません。ただ綺麗に整備されているので、草をかき分けて進むとか、蜘蛛の巣を格闘するとかは有りませんでした。
中に何かあるわけでもないので物好きしか入って行かないかも。
樹海に迷い込むほどの広さは無いので、安心して森林浴気分が味わえます。
東参道駐車場から写した外側の写真です。この看板は国道を走っていると見えます。
そして、「奥石神社」と「老蘇の森」の残念なところ・・・
それは・・・「新幹線」
国道8号線もですが、まだそっちはマシかな。
東海道新幹線の線路と国道8号線が「老蘇の森」を分断して突っ切ってます。そのため森の中に入って静かな気分に浸っていても、数分おきに新幹線の通過する轟音が響き渡ります。
なんせこの辺りは全力通過区間なので・・・。
車で走っていると反対側は新幹線の線路で隠れていてわかりにくいですが、航空写真で見ると一目でわかります。完全に老蘇の森を分断して突っ切ってます。
作った当時の時代背景は知らないですけど、もうちょっとコースを外せなかったの?って気がします。
ここは観光地という感じでは無く人は少ない(ほぼいない)ので、ゆったりと過ごせます。
境内隣は公園もあり、ちょっとした遊具や休憩所が整備されていました。綺麗な遊具だったので小さい子供連れで来るには良さそうです。子供なら数分おきに通過する新幹線も楽しめるかもしれません。
4月初めは桜が綺麗なのでのんびり花見もできます。
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