安土城跡に登る(後編)

日本で最も名前が知られている城と言えば、織田信長が築いた安土城ではないでしょうか。大型の天主(天守)を持った初めての城です。

実際のところは2020年大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公である明智光秀の謀反によって織田信長が倒された後、何らかの原因により焼失し、その後の豊臣時代では八幡山城に拠点が築かれたため廃城となってしまい、幻の城となってます。

安土城跡

滋賀県の調査と整備により城跡を見学することができますが、知名度が高くて勝手に期待値が上がるのに対して、見どころはそれほどない場所です。

(訪問日:2019年11月21日)

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安土城跡に登る

安土城跡の場所やアクセス方法、駐車場、料金、営業時間などは前編をご確認ください。

安土城跡に登る(前編)
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安土城年表

  • 1576年(天正4年):安土山に築城開始
  • 1579年(天正7年):完成した天主に織田信長が移り住む
  • 1582年(天正10年):本能寺の変によって織田信長が自害した後、天主とその周辺建物を消失
  • 1585年(天正13年):豊臣秀次の八幡山城築城のため廃城

見学ルート

  1. 城なび館(別料金)
  2. 大手門跡
  3. 大手道(羽柴秀吉邸跡、前田利家邸跡)
  4. 本丸跡・天主跡
  5. 三重塔
  6. 二王門(楼門)
  7. 大手門跡

お勧めの見学ルートです。今回、1の城なび館は入館していません。所要時間は2から7で1時間から1時間半ほどです。

安土城跡

観光の順路図はこちら。この図の赤い線。中央下の登山口から石段を登っていき、分岐を右に城跡を目指す、帰りは分岐を反対に行って三重塔、二王門と回って、再び中央の大手道に戻ってきます。

標高200メートルほどですが、麓の標高が100メートル程度あるので、実際に登る高さは100メートル程度です。

大手門(受付)から大手道

安土城跡

受付です。大人700円です。

日本100名城スタンプラリーのスタンプ設置場所となってます。

安土城跡

安土城は山城なので、ここから先はひたすら登ることになります。ほぼ階段になってますが、天主跡まで石段405段あるそうです。受付横に杖が用意してあるので持って行った方がいいです。所要時間は60分から90分くらい。

珍しいのは大手道はほぼ真っすぐな石段という点です。そのおかげで比較的登りやすいです。

安土城跡

少し登ると左に『伝 羽柴秀吉邸跡』があります。もっとも石垣以外ほとんど何もありません。

大手道の右側は『伝 前田利家邸跡』です。

安土城跡

大手道右側の上方には現在の摠見寺本堂があります。この場所は『伝 徳川家康邸跡』ですが、通常は入ることができません。近寄ることもできません。

安土城跡

鐘だけは自由に突いていいとなっていたので一突きしておきます。奥に竹筒で「天下布武」とか、「交通安全」、「世界平和」などの賽銭箱が用意してあります。天下布武って何やねんって思いながら天下布武に少しだけ。

本丸跡・天主跡までの道

大手道の直線的な階段を登りきると少しクネクネした階段に変わります。その途中で急に現れるのが『石仏』です。

安土城跡

築城の時に階段の石材として使われたようです。何ヵ所かにあります。受付の近くににも一つありました。プレートと賽銭用の容器が無ければ普通に踏んで歩くような場所に使われています。

安土城跡

三重塔の方に行く分岐を右折してさらに登ります。ひたすら石段が続きます。

本丸跡・天主跡

ひたすら石段を登る必要がある場所は長命寺や観音正寺などもありますが、安土城跡の石段は比較的登りやすいです。

安土城跡

説明書きがほぼ読めない『仏足石』

安土城跡

天主跡に到着しました。天主跡と言っても所々に石があるだけですが・・・。ここに五層七階、高さ33メートルもある天守閣があったようです。

奥に見える階段を登ると琵琶湖方面の景色が見えます。安土城跡から見える景色は北側の琵琶湖方面だけで、南側への眺望はありません。

安土城跡

左(西方面)から順番に。

琵琶湖に接するように見えるのが「棹飛び」が有名な伊崎寺付近です。

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この平地は干拓されたもので、築城当時は琵琶湖がすぐ近くまで来てました。干拓当時の事情もあるので今さら仕方ないことですが、築城当時とは全く違う風景になっているのも安土城跡のガッカリポイントの一つです。

安土城跡

能登川方面です。中央にある大同川の左側に能登川水車が見えます。

安土城跡

彦根方面。中央右に見える工場が「日本電気硝子(株) 能登川事業場」、中央の小高い山が「荒神山」、その奥遠くの右側が「伊吹山」です。

こんな感じで琵琶湖方面は一通り見えますが、それほど範囲は広くないです。

三重塔・二王門(楼門)

下りは分岐のところを来た方角と反対に曲がります。

安土城跡

来た道を帰った方が近いですが、ここまで来たならそれほど大変ではないので順路通りに進むことをお勧めします。

安土城跡

多少アップダウンすることは有りますが、こちらも石段になっていて歩き易いです。

少し行くと摠見寺本堂跡と三重塔があります。

安土城跡

ここは展望台となっていて、西の湖を見渡すことができます。西の湖に突き出したところには住宅地があります。

その近くが『西の湖 ヨシ灯り展』の会場となる場所です。

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安土城跡

『三重塔』は室町時代の建物で、重要文化財になってます。

安土城跡

紅葉の季節だったので、イチョウの木と三重塔。ちなみに安土城跡には紅葉の見どころはほぼありません。数本ほどモミジがありますが、それだけです。

三重塔を通り過ぎて、少し石段を下りて行くと二王門があります。

安土城跡

『二王門』を石段の上から見た様子。建立当時から本瓦葺きだったようです。

安土城跡

安土城跡

門内の左右には木造金剛二力士立像があります。

安土城跡

正面から二王門を見上げた様子。

元々こちら側が摠見寺の登り口ということなんでしょうが、見学ルートは二王門から石段を少し下りて、そこからぐるりと回って『伝 羽柴秀吉邸跡』の横に戻るようになってます。

そこから受付に戻って、杖を返却して終了です。

天気が良い日であれば気持ちよく散歩気分で登ることができますが、天気が悪いと悲惨な場所なので、訪問の計画をする場合は天気が良かった日バージョンと、天気が悪かった日バージョンとして安土城郭資料館、安土城天主 信長の館(文芸の郷)、滋賀県立安土城考古博物館を回るとか、2パターンで予定を立てられることをお勧めします。

お土産は受付や城なび館で売ってますが、それほど多くないです。

 

事前に入試しておきたい

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